バンコク賃貸初心者向けガイド:これだけは押さえておきたいポイント!

「バンコクで暮らしてみたい!」
そんな夢を抱いている方も多いのではないでしょうか。
私は5年前に大阪の不動産会社を辞めてバンコクに移住し、現在は現地の不動産仲介業者として働いています。
日本とは全く異なる賃貸事情に戸惑う方を数多く見てきました。
でも、大丈夫です。
この記事では、私の経験と知識を活かして、バンコクでの賃貸探しのコツをご紹介します。
目次
バンコク賃貸市場の現状と動向
バンコク賃貸市場のトレンド:日本人駐在員に人気のエリアとは?
最近のバンコク賃貸市場で特に注目を集めているのが、BTSスクンビット線沿線のエリアです。
プロンポンやトンローといった駅周辺は、日本人駐在員の間で絶大な人気を誇っています。
実は、コロナ禍を経て、バンコクの賃貸市場は大きく変化しました。
以前は長期滞在の外国人向けの物件が中心でしたが、最近では短期滞在者向けの物件も増えてきているんです。
私が日々の業務で感じるのは、特に以下のエリアの人気が高まっていることです。
- プロンポン:日本人街の中心地で、和食レストランや日本食材店が充実
- トンロー:おしゃれなカフェや飲食店が集まる、若い駐在員に人気のエリア
- アソーク:ビジネス街で、通勤に便利な立地を求める方に人気。「バンコクのアソークで不動産を見つけるには?日本人に人気の理由とは?」で詳しく解説しているように、日本企業が多く集まるエリアとしても知られています。
日本と異なるバンコクの賃貸契約の特徴
「え、これって日本とだいぶ違うんですね!」
契約の打ち合わせで、よくこんな声を聞きます。
バンコクの賃貸契約には、日本とは異なるいくつかの特徴があります。
例えば、契約期間は通常1年が一般的で、6ヶ月の短期契約も可能な物件が増えてきています。
また、デポジット(保証金)は2ヶ月分が標準的です。
日本のような礼金や更新料の概念はありませんが、その代わり以下のような特徴があります:
項目 | バンコク | 日本 |
---|---|---|
契約期間 | 1年(6ヶ月も可) | 2年が一般的 |
デポジット | 2ヶ月分 | 1〜2ヶ月分 |
礼金 | なし | あり(地域による) |
更新料 | なし | あり(物件による) |
敷金 | なし | あり |
物件タイプ別の特徴:コンドミニアム、アパート、一戸建て
バンコクの賃貸物件は、大きく分けて3つのタイプがあります。
私がよく説明するのは、それぞれの特徴とメリット・デメリットです。
まず、コンドミニアムは最も人気の高い物件タイプです。
プール、フィットネスジム、24時間セキュリティなどの充実した設備が魅力です。
家賃は立地や築年数によって幅がありますが、1ベッドルームで3〜8万バーツ(約12,000〜32,000円)程度です。
次にアパートは、比較的リーズナブルな家賃が特徴です。
設備はコンドミニアムほど充実していませんが、広めの居住スペースを確保できます。
家賃は2〜5万バーツ(約8,000〜20,000円)程度で、コストパフォーマンスを重視する方に人気です。
最後に一戸建ては、主に郊外で見られる物件タイプです。
庭付きの広い居住スペースが特徴で、家族での赴任者に人気があります。
家賃は5〜15万バーツ(約20,000〜60,000円)以上と幅広く、立地や広さによって大きく変動します。
この後、物件選びの具体的なポイントについてお話ししていきますが、まずは一旦ここまでとさせていただきます。次のパートでは、エリア選びや予算の組み立て方について、より詳しくご説明していきます。
物件選びのポイント:エリア、予算、そして生活スタイル
主要エリア別の特徴と住み心地
バンコクの各エリアには、それぞれ異なる魅力があります。
私が日々お客様にご案内する中で、特によく聞かれるエリアについてご紹介します。
スクンビット地区は、日本人に最も人気の高いエリアです。
例えば、プロンポン駅周辺には日本食スーパーの「フジスーパー」があり、日本の食材が手に入りやすいんです。
また、トンロー駅周辺は、おしゃれなレストランやカフェが立ち並び、若い世代に特に人気があります。
シーロム・サトーン地区は、ビジネス街として知られています。
私が駐在員の方々からよく聞くのは、「オフィスまで徒歩圏内で住めるのが最高!」という声。
確かに、通勤時間を考えると、この地区は非常に便利です。
ラチャダー・パホンヨーチン地区は、比較的新しい住宅地として注目を集めています。
MRTの駅が近くにあり、少し足を伸ばせばチャトゥチャック・ウィークエンドマーケットにも行けます。
賃貸の価格帯と予算の組み立て方
バンコクの賃貸物件を探す際、予算設定は非常に重要です。
私がお客様にアドバイスする際は、以下のような予算配分をご提案しています:
価格帯 | 物件タイプ | 立地 | 想定される間取り |
---|---|---|---|
2〜4万バーツ | アパート/コンドミニアム | 郊外 | 1ベッドルーム |
4〜8万バーツ | コンドミニアム | 駅近 | 1〜2ベッドルーム |
8〜12万バーツ | コンドミニアム/一戸建て | 人気エリア | 2〜3ベッドルーム |
12万バーツ以上 | 高級コンドミニアム/一戸建て | プレミアム立地 | 3ベッドルーム以上 |
ただし、家賃以外にも以下の費用を考慮する必要があります:
- 電気代:使用量により1,500〜5,000バーツ/月
- 水道代:200〜500バーツ/月
- インターネット:600〜1,000バーツ/月
- 管理費:物件により異なるが平均して1,000〜3,000バーツ/月
生活スタイルに合わせたエリアの選び方
「どのエリアがいいですか?」
これは、私がお客様から最もよく受ける質問の一つです。
実は、この質問への答えは、その方の生活スタイルによって大きく変わってきます。
例えば、以下のようなケースを考えてみましょう:
家族で赴任される方の場合:
- インターナショナルスクールへのアクセスを重視
- 広めの居住スペースが必要
- 静かな住環境を優先
→ トンローやエカマイの閑静な住宅地がおすすめです
単身赴任の方の場合:
- 通勤の利便性を重視
- コンパクトな居住スペース
- 日本食へのアクセスが重要
→ プロンポンやアソークが適していることが多いです
バンコクで賃貸物件を探す方法
不動産仲介業者の利用:メリット・デメリット
バンコクで物件を探す際、不動産仲介業者を利用するかどうかは大きな選択ポイントです。
私自身、仲介業者として働いている立場から、正直にメリット・デメリットをお伝えしましょう。
メリット:
- 日本語で細かい相談ができる
- 物件情報へのアクセスが豊富
- 契約時の交渉をサポートしてもらえる
- 入居後のトラブル対応も期待できる
デメリット:
- 仲介手数料が家賃の1ヶ月分必要な場合がある
- 紹介される物件が限定される可能性がある
- 仲介業者によってサービスの質に差がある
自分で探す場合のおすすめのサイト・アプリ
インターネットを使って自分で物件を探す方も増えています。
私がよくお客様におすすめするのは以下のようなサイトです:
- DDproperty:タイ最大の不動産ポータルサイト
- Hipflat:英語対応で使いやすい
- Facebook Marketplace:直接オーナーと交渉可能
ただし、自分で探す場合は以下の点に注意が必要です:
- 写真と実物の状態が異なることがある
- 価格交渉の経験がないと不利になりやすい
- 言語の壁で詳細な確認が難しい場合がある
ライター直伝!現地の人脈やネットワークを活用するコツ
私が5年間の経験で学んだ、効果的な物件探しの方法をお伝えします。
まず、バンコクには様々な日本人コミュニティがあります。
FacebookグループやLINEグループなどで、退去予定の物件情報が共有されることも。
また、日本人が多く住むコンドミニアムでは、管理人さんが空室情報を持っていることも。
私のお客様の中には、こうした「口コミ物件」で理想的な住まいを見つけた方も少なくありません。
契約時の注意点とトラブル回避
契約書のチェックポイント:デポジット、敷金、更新料
契約書の確認は、とても重要です。
私が特に注意を促すのは以下のポイントです:
- 契約期間と更新条件の確認
- デポジットの返還条件
- 解約通知期間(通常2〜3ヶ月前)
- 修繕費の負担範囲
- 退去時の原状回復条件
特にデポジットの返還条件は、しっかりと確認しておくことをお勧めします。
トラブル事例とその対策:設備の故障やオーナーとの交渉
私が経験した中で、よくあるトラブルとその対処法をご紹介します。
設備の故障の場合:
- エアコンの不具合
- 水漏れ
- 電気系統の問題
これらのトラブルに対しては、以下の対応が効果的です:
- 写真や動画で状況を記録する
- 管理事務所に早めに報告する
- 修理費用の負担について事前に確認する
必要な書類と契約時に気をつけたいこと
契約時に必要な書類は、以下の通りです:
- パスポートのコピー
- 労働許可証(ワークパーミット)のコピー
- 入居申込書
- 会社の在職証明書(場合により)
書類の準備で特に注意したいのは、有効期限の確認です。
例えば、ワークパーミットの期限が切れかかっている場合、更新後の契約が必要になることも。
バンコク生活での役立つアドバイス
知っておくと便利な生活情報:公共交通機関、インフラ、買い物
バンコクでの生活を快適にするために、いくつかのポイントをお伝えします。
公共交通機関:
BTSやMRTの定期券(Rabbit Card)を活用すると、通勤・通学が便利です。
インフラ:
インターネットは、TrueやAISなど複数の選択肢があります。
買い物:
日本食材は、エムクオーティエやサイアムパラゴンの食品売り場で手に入ります。
地元の飲食店やコミュニティイベントの楽しみ方
バンコク生活を楽しむコツは、地域のコミュニティに溶け込むこと。
私のお気に入りは、週末のモーニングマーケットです。
新鮮な野菜や果物、そしてローカルフードを楽しめますよ。
日本と異なるバンコクでのマナーや習慣
文化の違いを理解することも大切です。
例えば、以下のような点に注意が必要です:
- 王室に関する話題は避ける
- 寺院付近では適切な服装を心がける
- 路上での飲食は控えめにする
まとめ
バンコクでの賃貸探しは、最初は不安かもしれません。
でも、基本的なポイントを押さえれば、素晴らしい住まいが見つかるはずです。
私がお伝えした以下のポイントを参考にしてください:
- 立地選びは生活スタイルを優先
- 予算は家賃以外の諸経費も考慮
- 契約書は細かいところまでチェック
- トラブル時の対応方法を事前に確認
そして何より、バンコクならではの魅力的な生活を楽しんでください!
新しい環境での生活は、きっと素晴らしい経験になるはずです。
皆さんのバンコクでの新生活が、素晴らしいものになることを願っています。
ご不明な点があれば、いつでもご相談ください!
最終更新日 2025年7月5日 by rcagee